トイレリフォームのFAQ

トイレの便器にはどんな種類がありますか?

洗い落とし式:
水勢のみを利用して汚物を排出する方式。安価で構造も簡単であるが、洗浄時に水はねや、やや大きい洗浄音が発生しやすい。洋式便器の登場期には主流であったが、現在は採用例が減ってきている。


サイホン式:
排水路を屈曲した形状とすることでサイホン現象を発生させ、その吸引作用で汚物を排出する方式。汚物がすぐ水中に沈むため、臭気が発散しにくい。以前は洗い落とし式に比べ価格が高めで高級機との位置づけだったが、日本人の体格向上により大型便器が好まれるようになったこともあり、現在では水洗トイレの主流となっている。


サイホンジェット式:
基本構造はサイホン式に準じるが、排水口近くにあるジェット孔からの水勢を利用し、より強力なサイホン作用を発生させて汚物を排出する方式。溜水面はかなり広く、汚れが付着しにくい。使用水量が多いため(1960年代は20リットル、のちに13リットル)、パブリック用では比較的以前から多く採用されていたが、住宅用では10リットル以下への節水化が進んだ1990年代以降に普及。現在、TOTOの住宅用では比較的多く採用されている方式。使用水量はゼット孔からの水が7割を占め、上部からの水は3割程度である。


ブローアウト式:
基本構造はサイホンゼット式に準じるが、ゼット穴からの吐水を強めた洗浄方式。素早くサイホン作用を発生させ、洗浄速度が速くなる反面、一定以上の水圧が必要なので、水道直結式であるフラッシュバルブとの組み合わせが必須である。そのため、ビルの高層階等では使用できない場合がある。洗浄音はやや大きい。